軍による無差別発砲・虐殺糾弾
ミャンマー民衆に連帯しよう
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軍による民衆
虐殺が続く!
3月4日、国連人権高等弁務官事務所のミチェル・バチェレ高等弁務官は、ミャンマーで2月1日の軍事クーデター以降に少なくとも54人が死亡、1700人以上が拘束されたと発表し、国軍に対し、デモ参加者の「殺害をやめる」よう要求した。3月3日、クーデター発生後で最多となる少なくとも38人が死亡している。
こうした厳しい弾圧・銃による虐殺が続いているにも関わらず、若者を中心とした非暴力の抵抗闘争は連日にわたって行われている。盾を持ち、発砲やゴム弾・放水に耐えて、治安部隊に屈していない。
市民不服従・
抵抗運動拡大
3月3日、ダンスが大好きで、「天使」の愛称で知られたチャル・シンさん(19)がミャンマー第2の都市マンダレーで軍事クーデターに抗議するデモの最中銃で撃たれ、亡くなったことが報じられている。デモに参加する若者を以下に紹介する。
着ていたTシャツの胸元には、「すべてうまくいくよ(Everything will be ok)」と書いていた。黒い上着の背中に「私たちには民主主義が必要だ。ミャンマーに正義を。国民の投票結果を尊重せよ」というスローガン。
「すべてうまくいくよ」という言葉は、たちまち新たなスローガンとなってソーシャルメディアで広がった。抗議デモに行く前にフェイスブックに血液型と電話番号を掲載し、もし自分の身に何かあれば、臓器を提供すると書き込んでいた。
チャル・シンさんの死が報じられると、インターネットには追悼の言葉や彼女を描いたイラストなどがあふれた。棺の前に列をつくり、ミャンマーで広く歌われる革命歌「この世の終わりまで忘れない」を歌った。
そして、ミャンマーにおける軍政と対抗する新たな動きが伝えられている。
アウン・サン・スー・チーさんが率いる国民民主連盟(NLD)の所属議員らは「連邦議会代表委員会(CRPH)」という組織を設け、実権奪回に向けた反国軍活動を開始。複数の「大臣代行」を任命するなどして、国軍による政権運営を認めない動きを強めている。クーデターに抵抗する意思表示として職場を放棄する「市民不服従運動」も推進している。
CRPHは治安部隊がデモ隊に発砲するなど弾圧を続けていることを受け、国家統治評議会を「抗議者を殺害と暴力で恐怖に陥れているテロ組織」と批判している。軍はCRPHから離脱しないと厳しい処置をとると警告した。ミャンマーは二重権力状況に突入している。
3月4日、在日ミャンマー人数百人が外務省前に集まった。代表が外務省に対して、「軍政を認めないでほしい。軍事政権に資金が流れないようODA(政府開発援助)を停止するよう」求めた。日本民衆のミャンマー連帯の行動が求められている。 (M)
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